◆ はじめに:なぜバックパスは禁止されたのか?
サッカーのルールが大きく変わったタイミングのひとつが、
1992年に導入された 「バックパス禁止」 です。
今では当たり前となったこのルールですが、
導入以前のサッカーはまったく違うものでした。
「時間稼ぎが多すぎる」
「試合が全然動かない」
「GKとDFのパス交換が永遠に続く」
こんな問題が深刻になり、
“サッカーをつまらなくする最悪の戦術” とさえ呼ばれていました。
では、なぜこのルールは生まれたのでしょうか?
その背景と、導入後どう変わったのかをわかりやすく解説します。
◆ バックパスとは?まずは基本から復習
バックパスとは、味方が意図的に足でGKへパスを出すことを指します。
現在のルールでは、
GKは足で味方から渡されたボールを“手で触ってはいけない”
という決まりになっています。
ただし
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頭
-
胸
-
もも
など「足以外」で味方が返した場合はキャッチできます。
◆ バックパス禁止が導入される前のサッカーがヤバかった
✔ ボールを持って“時間を潰すだけ”の戦術が横行
1990年前後のプロサッカーでは、
勝っているチームが試合終盤になると
GKとDFがひたすらパスを回すだけの退屈な時間 が始まることが問題になっていました。
特に問題視されたのが…
-
GK → DF → GK の往復無限ループ
-
相手はボールを奪いに行けない
-
時間だけがどんどん消えていく
これが繰り返され、会場からはブーイングが続出。
◆ 導入の決定打:1990年W杯の“つまらなさ”
バックパス禁止のきっかけになったのは
1990年イタリアW杯 です。
この大会は史上屈指の「守備的サッカー」大会と言われ、
-
1試合あたりの平均得点が超低い
-
勝ってるチームが延々とバックパス
-
GKがボールを長時間キープ
という状況に世界中から批判が集まりました。
FIFAは
「このままではサッカー人気が落ちる」
と判断し、ルール改正に動いたのです。
◆ 1992年:ついにバックパス禁止が導入される
1992年、正式に
「味方からの足によるバックパスはGKが手で扱えない」
というルールが導入。
この変更はサッカー史上でも最大級の改革と言われています。
◆ バックパス禁止でサッカーはどう変わった?(超重要)
① 攻撃サッカーが増えた
GKが手で取れないため、
DFやGKはリスクを背負ってプレーする必要が生まれました。
結果として
ミスが増えてスペースができ、攻撃的な展開が増加。
② GKの“足元技術”が必須に
それまでのGKは
「シュートストップだけ上手ければOK」
という時代でした。
しかしバックパス禁止以降は、
-
足元の技術
-
ビルドアップ能力
-
プレッシャー下での判断
が求められるようになり、
モダンなGK像が生まれました。
今のブレ球キックやビルドアップ志向 GK は、
このルール変更がなければ存在しません。
③ 退屈な時間稼ぎが消えた
観客からも評価されたのがこれ。
試合終盤の異常な時間稼ぎが激減。
「GKが持つ→DFにパス→GKに戻す…」
という無限ループは完全に消えました。
◆ バックパス禁止は“サッカー史上最も成功したルール変更”?
このルールは、
“サッカーを現代のスピーディな競技へ進化させた”
と高く評価されています。
-
試合が動く
-
攻守の切り替えが増える
-
ミスでドラマが生まれる
-
GKのプレーが進化する
という多くのメリットがあり、
導入から30年以上経った今も変わらず採用されています。
◆ まとめ:バックパス禁止はサッカーを救ったルール
1990年前後のサッカーは
守備的すぎて批判が多く、
つまらない試合が問題になっていました。
しかし1992年のバックパス禁止により、
-
攻撃的で面白いサッカーに変化
-
GKの足元技術が重要になり
-
ゲームスピードが向上
と、サッカーは大きく進化しました。
この改革は、
サッカーの歴史に残る“神アプデ”
と言っても過言ではありません。
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